ナイアシンは、組織内での代謝によるエネルギー産生に関与する水溶性ビタミンである。古くはビタミンB3と呼ばれていた。化合物はニコチン酸(図)とニコチン酸アミド。
ヒトでは肝臓において必須アミノ酸であるトリプトファンから合成されるが、十分ではないため食品から摂取する必要がある。
ナイアシンの摂取により、皮膚や粘膜の健康維持を助け※01厚生労働省.2002.保健機能食品制度.、脂肪燃焼を促進するアセチルカルニチンの増加や睡眠時間の増加※02Remie. C, et al. 2020. Nicotinamide ribosiede supplementation alters body composition and skeletal muscle acetylcarnitine concentrations in healthy obese humans. American Journal of Clinical Nutrition.、肌のエイジングの改善※03Bissett. D, et al. 2007. Niacinamide: A B vitamin that improves aging facial skin appearance. Dermatologic Surgery. が期待できる。
欠乏症として、ペラグラがあげられる※04松岡耕二 他。ビタミンB3関連分子による生体機能調節.2020.千葉科学大学紀要.。
日本におけるナイアシンの1日当たり推奨量は、男性で15 mgNE※05NEは、ナイアシン当量=ナイアシン+1/60トリプトファン、女性で12 mgNE である※06日本人の食事摂取基準.厚生労働省.2021.。
参考文献
01. | 厚生労働省.2002.保健機能食品制度. | |
02. | Remie. C, et al. 2020. Nicotinamide ribosiede supplementation alters body composition and skeletal muscle acetylcarnitine concentrations in healthy obese humans. American Journal of Clinical Nutrition. | |
03. | Bissett. D, et al. 2007. Niacinamide: A B vitamin that improves aging facial skin appearance. Dermatologic Surgery. | |
04. | 松岡耕二 他。ビタミンB3関連分子による生体機能調節.2020.千葉科学大学紀要. | |
05. | NEは、ナイアシン当量=ナイアシン+1/60トリプトファン | |
06. | 日本人の食事摂取基準.厚生労働省.2021. |